政治家は時に、国益の為なら平気で嘘をつく必要もある。
ってことぐらいは十分、承知しているつもりだ。
しかしこの度、五輪の東京招致の為に、世界中が注目する中、
日本の政治リーダーである安倍首相が公然と大嘘をついたのは、
許容範囲なのかどうか。
大いに首を傾げた。
マスコミは「国際公約」などと庇おうとしている。
だが、あの発言は将来に向けた約束ではなかった。
現に状況をコントロール出来ているし、
汚染水も完全にブロック出来ている、と明言したのだ。
どう見ても嘘だろう。
政府は大慌てで汚染水対策の閣僚会議を開催した。
まさに泥縄だ。
しかし、既に「完全にブロックされている」のなら、
何の為にそんな会議をわざわざ開く必要があるのか。
菅官房長官に至っては、
「安倍首相の発言の通り、確実にコントロールしていくことが必要だ」
と述べたという。
これは、「安倍首相の発言」とは裏腹に、
これまで事態を「確実にコントロール」出来ていなかった事実を、
率直に白状したものに他ならない。
それにしても、もし東京招致に失敗していたら、
この対策会議は開かれたのだろうか。
僅かでも福島の人々や、
海洋汚染の危険性への真面目な配慮があったなら、
五輪招致とは関係なく、
もっと早くこの種の対策に着手していたはずではないか。
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